朝ドラ名物ダメ親父
朝ドラ名物ダメ親父
朝ドラ名物ダメ親父
NHKの**連続テレビ小説(朝ドラ)では、ヒロインの成長物語を際立たせるために、しばしば「ダメな父親(ダメ親父)」**が重要なキャラクターとして登場し、「名物」となっています。
「ダメ親父」の類型は様々ですが、主に**「夢追い人で家族を顧みない」「金にだらしなく借金を作る」「頑固で亭主関白」**といった特徴が見られます。
印象的な「ダメ親父」の例
特に視聴者に強烈なインパクトを与え、話題となった「ダメ親父」キャラクターをいくつかご紹介します。
1. 竹井テルヲ(『おちょやん』:演・トータス松本)
特徴: 朝ドラ史上最悪のダメ父との呼び声が高いキャラクター。金にだらしなく、幼いヒロインの千代(杉咲花)を芝居茶屋に奉公に出し、その後もたびたび千代の元を訪れては金をせびり、貯金にまで手をつけるなど、桁違いのクズっぷりが話題になりました。
類型: 「金にだらしなく、娘を食い物にする毒親」
2. 川原常治(『スカーレット』:演・北村一輝)
特徴: 頑固で亭主関白な「昭和の父」。仕事熱心ではあるものの、言動が身勝手で、家族を振り回します。特に、ヒロインの喜美子(戸田恵梨香)が貯めていた大切なお金に手を付けてしまうシーンは、視聴者の強い非難を浴びました。
類型: 「頑固で酒好き、金にだらしなく家族を苦労させる昭和の亭主関白」
3. 津村徹(『まれ』:演・大泉洋)
特徴: ヒロイン・希(土屋太鳳)の父。一獲千金の夢ばかりを追いかけるあまり、何度も事業に失敗しては家族を巻き込み、貧乏生活を強いります。根は家族思いですが、その無計画でいい加減な性格が家族の苦労の原因となります。
類型: 「夢追い人で地に足がつかない、無責任な父親」
4. 松野司之介(『ばけばけ』:演・岡部たかし)
特徴: (2025年後期の朝ドラ)松江藩の上級武士だったが、明治になり収入がなくなり貧乏に。愛する家族のために不器用ながら奮闘するも、新しい事業として始めたウサギバブルがはじけ、大借金を抱えることになります。
類型: 「時代に翻弄され、不器用ながら家族を愛するが、結果的に借金を作る父親」
「ダメ親父」が朝ドラで愛される(憎まれる)理由
これらのキャラクターは、単なる悪役としてではなく、ヒロインの人生において重要な役割を果たしています。
ヒロインの成長のきっかけ: 父親の「ダメさ」が、ヒロインが早く自立し、世の中を生き抜く強さを身につけるための反面教師となります。
憎めない要素: 多くの場合、「ダメ」な部分を持ちながらも、ヒロインを愛する気持ちや、不器用でどこか憎めない愛嬌のある面が描かれており、単なる悪役で終わらない複雑なキャラクター性が視聴者の記憶に残ります。
朝ドラにおける「ダメ親父」は、ヒロインの物語にドラマと深みを与える、欠かせない存在と言えるでしょう。