宇宙世紀エピソードゼロの物語🤖機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜赤い彗星

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜赤い彗星

画像は公式からの引用です

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜赤い彗星」

◆ 作品概要

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜赤い彗星』 は、安彦良和の漫画版『ガンダム THE ORIGIN』を原作とし、
アニメ『機動戦士ガンダム』の前日譚にあたる物語です。

特に焦点が当たるのは――

シャア・アズナブル（本名：キャスバル・レム・ダイクン）の青年期
ジオン公国の成立と政治闘争
モビルスーツ開発競争（ザク誕生）
一年戦争開戦前夜の緊張と軍拡

という、宇宙世紀の根幹を描くドラマだと言えます。

◆ ストーリーの大きな流れ（構成別）

※細かい話数区切りではなく、大きな出来事単位で整理しています。

① 亡国の子 ─ キャスバルとアルテイシア

キャスバル・レム・ダイクン（のちのシャア）は、ジオン独立運動の思想家ジオン・ズム・ダイクンの遺児。
ダイクンの死後、ザビ家が政治を掌握し、キャスバルと妹アルテイシアは迫害を恐れて逃亡。
この時代が、シャアの「反ザビ」の原点。

→ ここで描かれるのは “復讐が生まれる瞬間”。

② シャアとガルマ学生時代 ─ 二人の出会い

成長したキャスバルはジュニアアカデミーへ入学。
ここでガルマ・ザビと友情を築く。
一方で、キャスバルは冷静にザビ家を観察し、自らの復讐の機会を計画。

→ 優秀すぎる学生として頭角を現すシャアが描かれ、
　後の宿命的な行動（ガルマの最期）への布石が置かれます。

③ ジオン軍とMS開発競争

ジオン軍は地球連邦に対抗するため、モビルスーツ研究を秘密裏に推進。
ランバ・ラル、ドズル・ザビ、技術者たちが登場。
ザク Type-A → Type-B → ザクⅡ と進化していく過程が描かれる。

→ 本シリーズ最大の快感ポイントのひとつ。
　“モビルスーツが兵器として成立する瞬間”を目撃できます。

④ 地球連邦の腐敗と戦争の兆し

ジオンの急速な軍備拡張に対し、連邦政府は硬直し機能不全。
テレビ放送や政治演説で煽動するギレン・ザビの姿が象徴的。
民衆心理がジオンの思想に傾き、緊張が頂点に。

→ 「なぜ一年戦争は起きたのか？」に明確な答えが提示されます。

⑤ シャア誕生 ─ 赤い彗星の始動

シャアは偽名と経歴を得て軍人としてザビ家の下へ潜り込む。
天才的な操縦技術により隊の信頼を獲得。
やがて 「赤い機体で三倍早いシャア」 の象徴が生まれる。

→ 復讐者としての道と、軍人としての才能が交錯し始める重要フェイズ。

◆ 主要キャラクターの視点と変化

登場人物	役割	内面テーマ
シャア（キャスバル）	主人公／復讐者／天才パイロット	「思想・運命・復讐の均衡」
アルテイシア（のちのセイラ）	正義と良心の象徴	「兄を止めたい／兄を理解したい」葛藤
ギレン・ザビ	ファシズム思想のカリスマ	「支配と正義の同一化」
ガルマ・ザビ	友情の対象／宿命の被害者	「信頼と裏切りの予兆」
ドズル＆ランバ・ラル	武人としての矜持	「戦争倫理と誇り」

◆ テーマ性

作品の軸となるテーマは：

復讐はどこから始まるのか
思想が国家を変え、人を殺す
兵器の誕生が社会をどう変えたか
“赤い彗星”は天才か、それとも悲劇か

という、政治・戦争・人間ドラマが複雑に絡むものです。

◆ 観ると本編（1979年版）がもっと面白くなるポイント

シャアの「なぜザビ家を狙うのか」が理解できる
セイラの苦悩が深く見える
ザクやランバ・ラルの登場意義が重くなる
地球連邦の腐敗→戦争開始の流れがクリアになる

✨まとめ

『THE ORIGIN 赤い彗星』は、単なる外伝ではなく
宇宙世紀の“0話”であり、シャアという伝説の人物の正体を描く作品。

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