新聞が人を救う📰【連続テレビ小説】風、薫る(53)第11週「凪(なぎ)にそよぐ」
新聞が人を救う
こんにちは
猫好き父さんです
ペンの力は偉大だったんですね
あらすじ
シマケン(佐野晶哉)が書いた新聞記事の第二弾は、多くの人々の心を動かした。回復に向かうセツ(村上穂乃佳)に、りん(見上愛)と直美(上坂樹里)は安心する一方、気持ちは複雑で…。そんなある日、シマケンが病院にやってきて、りんに「セツに会わせてほしい」と頼み込む。
出演者
【出演】見上愛,上坂樹里,佐野晶哉,生田絵梨花,菊池亜希子,木越明,原嶋凛,玄理,内田慈,梅垣義明,村上穂乃佳,坂東彌十郎,【語り】研ナオコ
原作・脚本
【脚本】吉澤智子,【原案】田中ひかる
音楽
【音楽】野見祐二
退院するシーンの終わりに笑顔のオフショット。
— 朝ドラ「風、薫る」公式 (@asadora_nhk) June 11, 2026
夕凪改め、魚住セツさん退院おめでとうございます。
👇退院できたセツさんを見るhttps://t.co/IQqR5tkb7p#朝ドラ #風薫る#風薫るオフショット
見上愛 上坂樹里 村上穂乃佳https://t.co/dPXuL4v5D6 pic.twitter.com/Gf1sTXfSzr
明治時代の末期(1900年前後)、新聞記者による社会キャンペーンや、それに関連した小説、そして勇気ある遊女(娼妓)の脱走事件がきっかけとなり、遊女たちが自らの意思で未払いの借金を無視して辞められる「自由廃業(じゆうはいぎょう)」への道が大きく開かれました。
当時の遊廓は、親の作った巨額の借金(前借金)を返すまで事実上の監禁状態で働かされるシステムでした。しかし、明治33年(1900年)に起きた一連の出来事が、この「現代の奴隷制」とも言われた構造を打ち破るきっかけとなりました。
当時の熱いドラマと、キーパーソンとなった人物たちをご紹介します。
1. 毎日新聞の記者・木下尚江と「津田きみ」の救出
1900年(明治33年)3月、吉原遊廓の「角海老(かどえび)」という有名な妓楼から、津田きみという20歳の女性が脱走します。彼女が逃げ込んだ先が、当時キリスト教的社会主義の立場から廃娼運動(売春反対・人権救済運動)に力を入れていた『毎日新聞』(旧・横浜毎日新聞)の編集局でした。
ここで彼女を保護し、楼主(店の経営者)や警察と徹底的に渡り合ったのが、新聞記者であり弁護士、のちに小説家としても有名になる木下尚江(きのした なおえ)です。
木下たちは、彼女の自由を勝ち取るために紙面で大キャンペーンを展開。法律を盾に楼主を論破し、ついに彼女を「自由の身」にすることに成功しました。これが新聞メディアが遊女の解放を直接主導した有名な事件です。
木下尚江の小説『火の柱』
木下尚江はのちに、キリスト教社会主義や非戦論、社会の不条理を描いた名作小説**『火の柱』**(1904年)を発表します。この中には、当時の新聞記者としての経験や、不条理に苦しむ女性たちの救済への強い意志が色濃く反映されており、当時の知識層や若者に大きな衝撃を与えました。
2. 『二六新報』の大キャンペーンと「綾衣事件」
同じ1900年の9月、さらに社会を大きく揺るがす事件が起きます。吉原の遊女だった綾衣(あやぎぬ)が脱走し、今度は『二六新報(にろくしんぽう)』という、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった大衆新聞社に助けを求めたのです。
『二六新報』の社長・秋山定輔(あきやま さだすけ)は、これを国家的な人権問題として扱い、連日紙面でセンセーショナルに報道しました。
すさまじい報道合戦: 新聞社は遊廓の闇や暴力的な実態を暴き、発行部数は一気に15万部を突破。
大衆の味方に: 吉原の楼主側がヤクザや暴漢を雇って新聞社を襲撃すると、それに怒った市民や労働者たちが「新聞社を守れ!」と数万人規模で立ち上がり、新聞社を取り囲んで警護する事態にまで発展しました。
この「綾衣事件」による世論の沸騰は激しく、ついに国や警察も動かざるを得なくなりました。
3. 歴史を動かした「娼妓取締規則」の改正
これら新聞メディアの告発、そしてキリスト教団体「救世軍」などの命がけの支援が実を結び、明治33年(1900年)10月、内務省令により「娼妓取締規則」が改正されます。
これにより、「たとえ親の借金が残っていても、遊女本人が警察署に行って『辞めます』と言えば、楼主の同意なしで即座に廃業できる(自由廃業)」という画期的なルールが認められました。
国が認めた「合法的な奴隷契約」に、新聞というメディアが風穴を開けた、日本の人権運動史における非常に重要な出来事です。




















