miletさんがナレーション🎤Dearにっぽん「18歳 僕の“自立” 〜大阪 児童養護施設の半年〜」
18歳 僕の“自立” 〜大阪 児童養護施設の半年〜
こんにちは
猫好き父さんです
こんどは「Dearにっぽん」
miletさん忙しいですねえ
内容
この春、就職して児童養護施設を出ると決めた18歳の都晴人くん。人に頼らないことが“自立”だと考え、自ら自炊の練習に励むしっかり者だが、担当職員は誰にも頼らない彼を気にかけていた。悩みを相談できない子どもが社会に出てから行き詰まる姿を多く見てきたからだ。対話から見えてきたのは親と暮らせない子どもが持つ人への根深い不信感だった。旅立ちまで半年、都くんの心と向き合う職員。2人が探す本当の自立とは。
出演者
【語り】milet
児童養護施設(じどうようごしせつ)は、児童福祉法に基づき、さまざまな事情によって保護者と一緒に暮らすことができない原則2歳から18歳まで(状況に応じて22歳まで延長可能)の子どもたちを養育し、自立へ向けてサポートする児童福祉施設です。
かつては「孤児院」と呼ばれていた時代もありましたが、現在は保護者がいない子どもだけでなく、多様な背景を持つ子どもたちが社会的な擁護(社会の責任で子どもを育てること)のもとで生活しています。
1. 子どもたちが施設で暮らす主な理由
厚生労働省の調査によると、子どもたちが児童養護施設に入所する理由は時代とともに変化しています。
虐待(身体的・心理的・ネグレクトなど)
現在、入所理由の約6割に虐待が関係しており、子どもの安全を確保するために保護されるケースが最も多くなっています。
保護者の病気や精神疾患
保護者が重い病気や精神的な疾患を抱え、子どもの養育が継続できなくなった場合。
経済的困窮や就労による養育困難
家庭の経済的な事情や、単親家庭での長時間の就労などにより、適切な養育環境が保てない場合。
保護者の放任・遺棄・拘禁など
2. 施設での生活と近年の変化(小規模化)
施設では、子どもたちが学校に通いながら、日常生活(食事、入浴、遊び、学習など)を送っています。施設で働くスタッフ(児童指導員、保育士、心理療法担当職員など)が、親に代わって24時間体制で子どもたちに寄り添います。
近年は、大人数で一つの建物で暮らす従来型の「集団養育」から、より家庭に近い環境で育てる「家庭的養育(小規模化)」への移行が国の方針として進められています。
大舎(たいしゃ)制から小規模グループケアへ
30名以上が同じ建物で暮らすスタイルから、1つのユニットを6〜8名程度に分け、一般的な一軒家やマンションのワンフロア(グループホーム)で、特定の職員と固定された人間関係の中で暮らすスタイルが主流になりつつあります。これにより、子どもたちが愛着関係を築きやすくなるとされています。
3. 施設を出た後の「自立」への課題
子どもたちは原則18歳(高校卒業)を迎えると施設を退所し、自立していかなければなりません。この「18歳の壁」には、多くの社会的・経済的な課題が存在します。
生活費や学費の負担
頼れる実家がない中で、家賃や生活費、大学・専門学校の学費をすべて自力で賄わなければならず、経済的な困窮に陥りやすい現状があります。
相談できる相手(アフターケア)の不足
保証人になってくれる人がいない、困った時に実家に帰れないなど、精神的な孤立を防ぐための継続的な支援(退所者アフターケア)の重要性が叫ばれています。
近年の法改正と支援の動き:
近年、児童福祉法の改正により、18歳を過ぎても年齢制限(上限22歳など)に縛られず、個々の子どもの自立状況に合わせて継続して支援が受けられる仕組み(年齢制限の撤廃・緩和)への移行が進んでいます。また、民間による給付型奨学金の拡充や、シェアハウスなどの住居支援も広がりを見せています。
児童養護施設は、傷つきや困難を抱えた子どもたちが安心して傷を癒やし、社会へ羽ばたくための「家庭に代わる安心の砦」としての役割を担っています。
18歳の壁
児童養護施設を原則18歳(高校卒業と同時)で退所し、社会へ出て自立することは「18歳の壁」とも呼ばれ、子どもたちにとって非常に大きな試練となります。
一般的な家庭であれば、一人暮らしを始めても「実家からの仕送り」「困ったときの帰省」「親が身元保証人になる」といったセーフティネットがありますが、施設を離れる子どもたちの多くは、頼れる実家がない状態で、生活のすべてを完全に自給自足しなければならないからです。
具体的には、以下のような4つの大きな課題があります。
1. 経済的な困窮(生活費と学費の重圧)
退所して一人暮らしを始めるには、賃貸契約の初期費用、家具・家電の購入、日々の食費や光熱費など、まとまったお金がすぐに必要になります。
進学の壁:大学や専門学校に進学する場合、給付型(返済不要)の奨学金や法的な支援金が増えてはいるものの、生活費のためにアルバイトを掛け持ちせざるを得ず、学業との両立に疲弊して中退してしまうケースが少なくありません。
就職と雇用の不安定さ:高卒で就職する場合、正社員になれれば比較的安定しますが、非正規雇用(派遣やアルバイト)の場合は収入が不安定になりやすく、病気や怪我でシフトに入れなくなると即座に生活が破綻するリスクを抱えています。
2. 「身元保証人」の確保が難しい
社会に出て生きていく上で、さまざまな手続きに「身元保証人」や「緊急連絡先」を求められますが、これが最初の大きな障壁になります。
賃貸契約や就職時:アパートを借りるときや、会社に就職するときに身元保証人を立てられないケースがあります。
制度によるカバー:近年は施設の長(園長)や身元保証人確保の支援事業が機能することもありますが、退所後数年が経ち、施設との関係が薄れたあとに転職や引っ越しをしようとして、再びこの問題に直面することがあります。
3. 日常生活のスキルと心の余裕の不足
施設では、食事の準備や洗濯、手続きなどを職員がサポート、あるいは一定のルールの中で暮らしていたため、退所後に「すべてを1人で管理する」負担が一気に押し寄せます。
孤独と自己管理:栄養バランスの良い食事の用意、金銭管理(家賃や光熱費の支払い)、体調を崩したときの看病など、誰も頼れない孤独感の中でこれらをこなすのは、18歳の若者にとって精神的にも大きな負担です。
「助けて」が言えない:困ったときに誰に相談すればいいのか分からない、あるいは「1人で頑張らなければならない」と思い詰め、事態が深刻化(借金や家賃滞納など)するまで周囲にSOSを出せないケースが多々あります。
4. 精神的な孤立(帰る場所がない不安)
最も本質的な課題は、経済的なこと以上に「失敗したときに帰る場所(実家)がない」という精神的な孤立感です。
仕事で理不尽な目に遭ったとき、人間関係に悩んだとき、お正月や盆休みに周りが帰省していくとき、自分には無条件で受け入れてくれる「実家」がないという事実は、若者たちの心を深く傷つけます。この「孤立」につけ込み、悪質な投資勧誘や犯罪の受け子、夜の街のスカウトといった悪質な大手が近づいてくるリスク(犯罪被害や詐欺のターゲットになりやすい環境)も大きな問題となっています。
近年のポジティブな変化と動き
こうした過酷な現状を改善するため、近年は国や民間による支援が急速に強化されています。
「18歳の壁」の緩和(措置延長の柔軟化)
2024年4月施行の改正児童福祉法などにより、年齢の上限(18歳や22歳)にとらわれず、本人が本当に自立できるようになるまで国が継続して支援を行う仕組み(措置延長の要件緩和)へと移行が進んでいます。
アフターケア事業の充実
退所した人を専門にサポートする「アフターケア相談所」が全国に設置され、退所後も元職員や専門スタッフが連絡を取り合い、悩み相談や実家のような居場所を提供する活動が広がっています。
給付型奨学金の拡充
返済の必要がない奨学金や、住居費の補助を行う民間財団や国の制度が増え、進学へのハードルは以前より下がりつつあります。
「18歳になったから自立」と突き放すのではなく、社会全体が「いつでも実家のように頼れる伴走者」として彼らを支え続けていく仕組みづくりが、今まさに進められています。
海の子学園入舟寮(いりふねりょう)
「海の子学園入舟寮(いりふねりょう)」は、大阪府大阪市港区にある歴史ある児童養護施設です。社会福祉法人海の子学園が運営しており、さまざまな事情から家庭で暮らすことができない子どもたち(幼児から高校生、状況に応じて大学生など)を預かり、生活を共にしながら自立に向けた総合的な支援を行っています。
施設の概要や特徴、その取り組みについていくつかポイントをまとめました。
1. 施設の歴史と「海の子」という名前の由来
「海の子学園」という法人のルーツは深く、大正時代にまで遡ります。
もともとは、「船員(船乗り)の子どもたち」を保護・養育するための施設として誕生しました。
かつて、船乗りという仕事は一度航海に出ると数ヶ月から年単位で家を空ける必要があり、母親の病気や逝去などによって、留守中の子どもの養育が極めて困難になるケースが多々ありました。そうした「海の男たちの子どもを守る」という目的で設立された歴史があるため、今でも「海の子学園」という名前が受け継がれています。現在の「入舟寮」も、そうした精神をルーツに持ちながら、現代の多様な家庭環境の課題(虐待、保護者の疾病、不妊など)に対応する児童養護施設として運営されています。
2. 近年の取り組みと「小規模ケア」への移行
前述の「児童養護施設の小規模化」という国の方針に合わせ、入舟寮でも子どもたちがより家庭的な温かみを感じられるような環境づくりが進められています。
地域小規模児童養護ホーム(グループホーム)の運営
施設という大きな建物の中だけで暮らすのではなく、地域の一般的な一軒家やマンションなどを借り、少人数(6名程度)の子どもたちと職員が、まるで一つの家族のように暮らす「ホーム」を複数運営しています。
日常生活を通じた自立支援
地域のホームで暮らすことで、近所の人との挨拶、地域の行事への参加、家庭的な規模での料理や買い物などを自然に体験でき、18歳以降に1人で社会へ出たときに役立つ「生きるスキル」を日常の中で育めるよう配慮されています。
3. 自立支援とアフターケアへの注力
18歳の退所期を迎える子どもたちへの支援、そして退所した後の「アフターケア(いつでも帰ってこられる場所づくり)」にも熱心に取り組んでいます。
資格取得や就職・進学のサポート
高校卒業後の進路決定に向けて、奨学金の活用アドバイスや、個々の適性に合わせた就労・進学支援を丁寧に行っています。
退所者への伴走
施設を巣立っていった卒園生たちが、一人暮らしで壁にぶつかったとき、仕事で悩んだとき、あるいは嬉しい報告があるときに、いつでも気軽に立ち寄って職員に相談できるような信頼関係の維持に努めています。
港区という地域とのつながり:
入舟寮がある大阪市港区は、古くから港湾都市として栄えた地域です。施設は地域社会の理解や、地元のボランティア、企業などからの温かい支援(行事への招待や寄付など)を受けながら、子どもたちを「地域社会全体で育てる」一員として歩みを続けています。
明日 午前8:25〜 放送
— milet(ミレイ) (@milet_music) June 20, 2026
NHK総合「#Dearにっぽん」
18歳 僕の“自立”
~大阪 児童養護施設の半年~
ナレーションさせていただきました。
それぞれの進み方、歩き方、はやさがあるのだと思います。
18歳の少年が踏みだす一歩を、ご覧ください。https://t.co/5lOGmfjq1h

















