特撮ファン必見!(o|o)ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪 須賀川特撮アーカイブセンター
須賀川特撮アーカイブセンター
こんにちは
猫好き父さんです
これは
なにか素晴らしいものが
見れそうですね!
内容
リポーターは「特撮」が大好きな塚地武雅。まずは、貴重な資料がずらりと並ぶ展示エリアへ。今回は特別に中に入れてもらい、ミニチュアの数々を間近で拝見。実際に撮影で使われたそのディテールに、思わずテンションが上がる。裏側で見えたのは、特撮の技術と文化を未来に伝えようとする人たちの熱い思いとたゆまぬ取り組みだった。さらに、地元の中高生が特撮の手法を学ぶ「すかがわ特撮塾」に参加。そのノウハウに驚く!
出演
【語り】中村倫也,【リポーター】塚地武雅
須賀川特撮アーカイブセンター
須賀川特撮アーカイブセンターは、福島県須賀川市にある、特撮に関する貴重な資料の収集・保存・修復・調査研究を目的とした施設です。2020年11月3日に開館しました。
設立背景
須賀川市は、「特撮の神様」と称される円谷英二監督の出身地です。長年にわたり、特撮技術が使われたミニチュアなどの貴重な資料が散逸したり破棄されたりする危機に瀕しており、当時の状況を知る人も少なくなっていく中で、特撮文化を後世に伝えるための拠点が必要とされていました。東日本大震災後の復興に向けた取り組みの中で、円谷プロダクションの支援を受けて、特撮文化を須賀川市に根付かせようという動きが活発化し、本センターの設立に至りました。
施設と展示内容
旧・岩瀬農村環境改善センター(岩瀬公民館)の建物を再利用して設立され、須賀川市とNPO法人アニメ特撮アーカイブ機構(ATAC)によって共同で管理運営されています。
主な展示内容は以下の通りです。
- 貴重な特撮資料の展示:
- 映画『巨神兵東京に現わる』で使用された巨神兵のロッドパペット。
- 円谷英二監督が最後に特技監督を務めた映画『日本海大海戦』で使用された戦艦三笠のミニチュア(未塗装の部分と塗装の部分が区分けされており、制作過程を垣間見ることができます)。
- 『ウルトラマンタロウ』などで実際に使用されたミニチュアや航空機のミニチュアモデル。
- 背景画家・島倉二千六氏による背景画(ホリゾント)。特に「雲の神様」と呼ばれる島倉氏の雲の表現は必見です。
- 収蔵庫・作業室: 収蔵された貴重な資料の一部を見学できるほか、修復作業などが行われる作業室もあります。
- 図書室: 特撮に関する学術書から雑誌、児童書まで、様々な図書資料が収蔵されており、閲覧することができます。
- 2階のミニチュアセット: 須賀川市を模した街並みのミニチュアセットがあり、伝統的な特撮技法である「強遠近法」を応用して作られています。高台から街を見下ろすような情景で、特撮体験を楽しむことができます。
- 映像コーナー: 特撮のメイキング映像などを上映するコーナーもあります(例: 『~夢の挑戦 ゴジラ須賀川に現る~』)。
利用案内
- 入館料: 無料
- 開館時間: 9:00~17:00
- 休館日: 火曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日)、その他資料整理日など臨時休館あり。
- 所在地: 福島県須賀川市柱田字中地前22
- アクセス: 東北自動車道須賀川ICより車で約20分。
- 予約: 10名以上の団体で来館する際は、事前に連絡が必要です。
須賀川特撮アーカイブセンターは、日本の特撮文化の歴史的価値と、それを支える職人技術を後世に伝えるための重要な拠点となっています。特撮ファンはもちろん、多くの人々にとって楽しめる施設です。
すかがわ特撮塾
「すかがわ特撮塾」は、福島県須賀川市が主催する、次世代の特撮クリエイターを育成するための連続ワークショップです。須賀川市は「特撮の神様」と称される円谷英二監督の出身地であり、その特撮文化を後世に継承・発展させることを目的としています。
概要と目的
- 目標: 円谷英二監督に続く「第二の円谷英二」となるような特撮クリエイターの育成を目指しています。
- 対象: 主に須賀川市内に在住・在学する中高生(岩瀬農業高校を含む)を対象としています。
- 活動場所: 主に須賀川特撮アーカイブセンターを拠点として活動します。
- 参加費: 無料。
- 特徴: 特撮映画の制作プロセスを学び、実際に体験できる実践的な内容で、特撮の第一線で活躍するプロの講師陣が指導にあたります。
活動内容
「すかがわ特撮塾」では、年間を通して様々なプログラムが実施されます。
- 特撮の基礎学習: 特撮映画の作り方の基礎や、撮影の設計図となる絵コンテの描き方などを学びます。特撮の舞台裏映像を見ながら、仕組みを理解します。
- ミニチュア・怪獣造形制作: 塾生自身がオリジナル怪獣の着ぐるみや、特撮で使用するミニチュア(ビル、街並みなど)を制作します。廃材などを活用した創造的なものづくりも行われます。
- 撮影体験:
- 操演(そうえん): 飛行機などをワイヤーで操ったりする、特撮ならではの技術を体験します。
- 本編・特撮パート撮影: 塾生が出演するドラマパートの撮影と、特撮パートの撮影を行います。怪獣のスーツアクターを体験したり、ミニチュアを配置したりと、実際の特撮現場と同じように役割を分担して本格的な撮影を体験します。屋外での模擬撮影も実施されることがあります。
- 映像編集: 編集ソフトの使い方を学び、撮影した映像の編集を行います。
- 作品発表: 閉講式では、完成した短編特撮映画を鑑賞し、これまでの活動を振り返ります。また、塾生が主体となって市民の皆さんにも作品をお披露目するイベントも開催されます。
特色と意義
- プロによる指導: 『ウルトラマン』シリーズのメイン監督を務める田口清隆氏などが塾長を務め、円谷英二監督と仕事をした経験のあるレジェンド(村瀬氏など)から直接指導や貴重な話を聞く機会もあります。
- 「ものづくり」と「メイキング」の重視: 単に映像作品を作るだけでなく、ミニチュアや怪獣の造形など、特撮における「ものづくり」の過程を重視しています。また、その制作過程を記録したメイキング映像も作成・公開されることがあります。
- 実践的な学び: 参加者が一つの作品を作り上げることを通して、チームワークやコミュニケーション能力、問題解決能力なども養うことができます。
- 特撮文化の継承と発信: 須賀川特撮アーカイブセンターの施設や収蔵資料を活用しながら、特撮技術や文化を次世代に伝え、その魅力を発信していく重要な役割を担っています。
「すかがわ特撮塾」は、特撮に興味を持つ中高生にとって、プロの技術と情熱に触れながら、実際に映像制作を体験できる貴重な学びの場となっています。
認定NPO法人アニメ特撮アーカイブ機構
認定NPO法人アニメ特撮アーカイブ機構(略称:ATAC - Anime Tokusatsu Archive Centre)は、日本のアニメーションと特撮に関する貴重な資料を後世に遺し、その文化を継承していくことを目指して活動している団体です。
設立経緯と目的
- 設立: 2017年6月に特定非営利活動法人(NPO法人)として設立され、2023年1月17日には「認定NPO法人」の認定を受けました。
- 設立者・理事長: 映画監督の庵野秀明氏が理事長を務めています。
- 目的: アニメや特撮作品の制作過程で生み出された**「中間制作物」**(原画、動画、絵コンテ、美術背景、ミニチュア、プロップ、台本、設定資料など)は、本来作品が完成すれば役目を終えるものであり、散逸したり毀損したりする危険性が非常に高いです。しかし、これらは日本の文化として非常に価値のある資料であり、後世に伝え、研究や新たな創造に役立てていく必要があります。ATACは、これらの貴重な資料を適切な環境で永続的に保存し、活用していくことを目的としています。
主な活動内容
ATACは、以下の多岐にわたる活動を行っています。
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資料の収集・保全(アーカイブ):
- 散逸や毀損の恐れが高いアニメや特撮に関する資料や中間制作物を積極的に受け入れ、適切な環境で保存します。
- 資料の現況調査や、アーカイブ手法確立のための調査研究も行っています。
- 福島県須賀川市に設立された「須賀川特撮アーカイブセンター」に対し、資料の収集面で協力しています。
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普及啓発活動:
- 収集した資料を活用し、アニメや特撮の魅力を伝えるための展示会(例:「特撮博物館」の全国巡回協力)、講演会、ワークショップ、上映会などを開催しています。
- これらの活動を通じて、アニメと特撮の文化的価値を広く社会に啓発しています。
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調査研究・人材育成:
- クリエイターや関係者の証言を記録するオーラル・ヒストリー(聞き取り調査)を実施しています。
- 次世代を担う人材の育成にも力を入れています。
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連携体制の構築:
- 関連企業、美術館・博物館、教育機関などの団体、そして個人のクリエイター、研究家、収集家など、多様な関係者との連携を密にし、アニメ・特撮文化全体の発展に貢献することを目指しています。
認定NPO法人としての意義
ATACが認定NPO法人になったことで、個人からの寄付金が寄付金控除の対象となり、寄付者が税制上の優遇を受けられるようになりました。これにより、より多くの人々からの支援を受けやすくなり、アニメ・特撮アーカイブ活動の安定的な継続に繋がると期待されています。
庵野秀明氏をはじめとする関係者の強い思いと、多くの人々の支援によって、日本の誇るアニメ・特撮文化の遺産が未来へと確実に受け継がれていくための重要な役割を担っている団体です。
【NHK Eテレ「ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪」で紹介されます!】
— 須賀川特撮アーカイブセンター (@suka_tokusatsu) May 22, 2025
5月28日(水)午後10時から、ぜひご覧ください。
塚地さんにセンターをご覧いただいたほか、特別にすかがわ特撮塾の体験もしていただきました。https://t.co/39s2ZnVBKK pic.twitter.com/jYG4UmmmDu