明治のライスカレー🍛【連続テレビ小説】風、薫る(34)第7週「届かぬ声」
明治のライスカレー
こんにちは
猫好き父さんです
ドラマでは
不味いような演出でしたが
実際には
美味しいライスカレー
だったようですね
画像は公式からの引用ですあらすじ
直美(上坂樹里)が藤田(坂口涼太郎)に伝えた提案が通り、丸山(若林時英)の治療は順調に進み始める。一方で、気持ちが晴れないまま帰宅したりん(見上愛)は、偶然シマケン(佐野晶哉)と再会する。
出演者
【出演】見上愛,上坂樹里,佐野晶哉,生田絵梨花,菊池亜希子,中井友望,木越明,原嶋凛,早坂美海,内田慈,猫背椿,水野美紀,片岡鶴太郎,坂東彌十郎,仲間由紀恵
原作・脚本
【脚本】吉澤智子,【原案】田中ひかる
音楽
【音楽】野見祐二
明治時代のライスカレー
明治時代のカレーライス(当時は「ライスカレー」と呼ばれることが多かった記述です)は、現代の私たちが慣れ親しんでいるカレーとは、具材も作り方も、そして呼び名も大きく異なる「最先端のハイカラな洋食」でした。
文明開化の象徴として日本に伝わり、独自の進化を遂げていく当時のカレーの特徴をいくつかのアスペクトから紐解いてみましょう。
1. 具材の衝撃:最初は「カエル」や「ネギ」だった?
日本最古のカレーレシピは、明治5年(1872年)に刊行された『西洋料理指南』や『西洋料理通』に記されています。そこに書かれていた具材は、現代人からすると驚くようなものでした。
初期の具材: 鶏肉、エビ、タイ、牡蠣などに並んで、なんと「赤ガエル」が指定されていました。当時はまだ牛肉や豚肉を食べる習慣が一般化していなかったため、手に入りやすく、鶏肉に味が近いカエルが使われていたのです。
野菜は「長ネギ」: 当時はまだ玉ねぎが日本に普及していなかったため、代わりに身近な「長ネギ」が使われていました。
明治時代の中期から後期にかけて、西洋野菜の栽培(玉ねぎ、人参、じゃがいも)が国内で本格化すると、ようやく私たちの知る「お馴染みの3大野菜+肉(牛・豚・鶏)」という定番スタイルが定着していきます。当時の人気グルメ小説『食道楽(しょくどうらく)』に登場するカレーには、砕いたピーナッツ(南京豆)が入っているといった面白いアレンジもありました。
2. ルウの作り方:出汁は「鰹節」!市販のルウはない
明治時代には当然、現代のような固形カレールウは存在しません。イギリスから輸入されたC&B社のカレー粉などを使い、一から手作りしていました。
和洋折衷の出汁:
驚くべきことに、当時の家庭向けのレシピ(婦人雑誌など)では、西洋のブイヨンではなく「鰹節の煮汁(出汁)」ベースで煮込むことが推奨されていました。日本人の舌に馴染みやすいようにという知恵です。
とろみは小麦粉とバターで:
バターで長ネギなどを炒め、小麦粉とカレー粉をじっくり炒りつけて「鳶(とび)色」のペーストを作り、それを出汁で伸ばしてとろみをつけていました。
3. 見た目と食べ方:黄色くて、醤油をかけた
色は「黄色」:
じっくり熟成させた現代のデミグラス調のルーとは異なり、ターメリックの色が鮮やかに出た「黄色いカレー」が主流でした。
味はあっさり、ソースや醤油をプラス:
スパイスのブレンド技術や旨味調味料も発展途上だったため、現代のカレーに比べるとかなりあっさり(悪く言えば少し物足りない)味でした。そのため、食べる人が食卓で「ウスターソース」や「醤油」をドバドバとかけて、自分好みの濃さに調節して食べるのが明治〜大正期の最先端のスタイルでした。
お供は「福神漬け」:
明治時代後期には、日本郵船の海外航路の客船で、チャツネ(インドの薬味)の代わりとして「福神漬け」を添えて出したところこれが大好評となり、現在の「カレーには福神漬け」という黄金コンビが誕生しました。
4. 2026年現在も体験できる「明治の味」
この文明開化の熱気を帯びた味わいは、現代でもオマージュとして親しまれています。
明治の雰囲気を残す函館の老舗「五島軒」のクラシックなカレーや、明治村(愛知)のレストランで再現されている『食道楽のカレー』、あるいは市販のレトルトでもおなじみ明治(Meiji)の「銀座カリー」などが、その古き良き銀座のモダンな洋食文化の系譜を今に伝えています。
💡 結論
明治時代のカレーは、「手に入る日本の食材(カエルや長ネギ、鰹出汁)を総動員して、未知の西洋文化を必死に再現しようとした、和洋折衷のフロンティア・フード」でした。
大河ドラマ『べらぼう』の江戸時代から地続きの明治という新時代、人々がこの黄色いライスカレーにスプーンを差し込み、ソースをかけながら「これが文明開化の味か!」と目を輝かせていたかと思うと、一皿のロマンを感じますね。




















