NHKスペシャル「エリザベス女王 ~光と影 元側近が語る外交秘話~」🎄12/25 (日) 21:00 ~ 21:50
エリザベス女王 ~光と影 元側近が語る外交秘話~
「エリザベス女王 ~光と影 元側近が語る外交秘話~」は、2022年9月にNHK BSプレミアムで放送されたドキュメンタリー番組です。エリザベス女王の逝去を機に制作され、女王の外交における知られざる側面を、元側近や関係者の証言を交えて深く掘り下げています。
この番組の大きな特徴は、長年にわたり女王の外交を支えてきた元側近たちの証言です。特に、元個人秘書のロビン・ジャンヴリン卿が、初めてメディアの取材に応じ、女王との個人的なエピソードや、歴史的な外交の舞台裏を明かしました。
番組で語られた主な「外交秘話」
番組は、女王が歩んだ激動の時代と、その裏で彼女が果たした「外交官」としての役割に焦点を当てています。
アイルランドとの和解: 長年にわたる対立があったアイルランドとの関係改善において、女王が果たした役割が語られました。2011年に実現した歴史的なアイルランド訪問では、女王がアイルランド独立戦争の戦没者慰霊碑に献花し、アイルランド語でスピーチを始めるという異例の行動を取りました。これは、関係修復に向けた女王の強い意志と勇気を示すもので、元側近は「誰もが危険だと考えた」と証言しています。
南アフリカとの関係再構築: アパルトヘイト政策が撤廃された後の南アフリカとの関係再構築についても触れられています。かつて反英闘争のリーダーであったネルソン・マンデラ氏が、なぜ女王に深い敬意を抱いたのか、その背景にある「人間対人間」の交流が描かれました。女王がマンデラ氏を「特別な友人」と呼び、親密な関係を築いたことが、イギリス連邦の結束に大きく貢献したと解説されました。
ソ連との関係: 冷戦時代、ソ連との緊張関係が続く中で、女王がゴルバチョフ書記長とどのように向き合ったかというエピソードも紹介されました。このエピソードを通じて、女王が政治的なイデオロギーを超えて、個人としての信頼関係を築くことに長けていたことが示されています。
「光と影」が意味するもの
番組のタイトルにある「光と影」は、女王が表舞台で放つ「光」(華やかで力強い象徴としての姿)の裏側にあった、孤独や重圧、そして人間的な苦悩という「影」を意味しています。女王は、時には自らの感情や意見を抑えながらも、国と国民のために外交という「影の仕事」をひたむきに果たしてきた姿が描かれています。
この番組は、エリザベス2世が単なる王室の象徴ではなく、類まれな**「外交官」**であり、深い人間的魅力を持つ人物であったことを、元側近の生々しい証言を通じて明らかにした貴重なドキュメンタリーです。
今年9月に亡くなった、イギリスのエリザベス女王。
— NHKスペシャル公式 (@nhk_n_sp) December 21, 2022
「和解」「平等」という価値観を掲げて力を入れた「王室外交」。
その波乱に満ちた在位70年を、元側近たちの証言からひも解きます。#NHKスペシャル
エリザベス女王
光と影 元側近が語る外交秘話
25(日)夜9時〜[総合]https://t.co/tGesJ4POx4 pic.twitter.com/dk07a9jDtI