長崎を最後の被爆地に🌳クスノキとともに−これからの平和の話をしよう−
クスノキとともに
こんにちは
猫好き父さんです
長崎を最後の被爆地に
内容
原爆でやかれながらも奇跡的に再び芽吹いた長崎市山王神社の「被爆クスノキ」をモチーフにした福山雅治さんの「クスノキ」。この“生命の賛歌”は、世代を超え、民族を超え、人々が平和に思いをはせるきっかけになっている。「クスノキ」が織りなす“平和の種の物語”を伝える。また8月9日放送の音楽特番「MUSIC GIFT」で、故郷長崎から新たな「クスノキ」を披露する福山さんからのスペシャルメッセージもお届けする
【出演】福山雅治,【語り】長瀬萌々子
長崎市 山王神社:原爆の爪痕と生命の再生を伝える場所
長崎市坂本に鎮座する山王神社は、原爆の惨禍を乗り越え、今なお生命の力と平和の尊さを静かに訴えかける重要な史跡です。爆心地から南東へわずか800メートルの位置にあったこの神社は、1945年8月9日の原子爆弾投下により、社殿をはじめ境内の全てが焼き尽くされるという壊滅的な被害を受けました。
しかし、奇跡的に残った被爆遺構と、蘇った生命が、この場所を訪れる人々に強いメッセージを投げかけています。
原爆の凄まじさを物語る「一本柱鳥居」
山王神社の参道には、原爆の威力を象徴する「一本柱鳥居(一本柱鳥居)」が立っています。これは、もともと神社にあった4基の鳥居のうちの二の鳥居です。
原子爆弾の強烈な爆風により、爆心地方向にあった片方の柱は吹き飛ばされ、笠木(鳥居上部の横木)もねじ曲がりました。しかし、残ったもう片方の柱は倒壊を免れ、奇跡的に一本の柱で立ち続けています。戦後、もう一つの残っていた一の鳥居は交通事故で失われたため、この二の鳥居が被爆当時の姿を留める唯一の鳥居となりました。
静かな住宅街の中に立つこの鳥居の姿は、一瞬にして都市を破壊した原爆の脅威を無言で、しかし雄弁に物語っています。吹き飛ばされた柱の一部は、鳥居の近くに保存されています。
希望と再生の象徴「被爆クスノキ」
一本柱鳥居とともに山王神社の象徴となっているのが、境内にそびえ立つ2本の大クスノキです。樹齢500年から600年と推定されるこれらの巨木も、原爆の熱線と爆風で枝葉はすべて吹き飛ばされ、幹は黒焦げとなり、一時は枯死寸前となりました。
しかし、被爆から約2年後、人々が絶望の中にあったとき、この焼けただれた幹から新しい芽が芽吹きました。そのたくましい生命力は、焼け野原から復興へと向かう被爆者たちに大きな勇気と希望を与えました。
現在、クスノキは青々と葉を茂らせ、東西40メートル、南北25メートルにも及ぶ大きな樹冠を広げています。その力強い姿は、生命の尊さと再生のシンボルとして、多くの参拝者がその幹に手を触れ、生命力にあやかろうと訪れます。この「被爆クスノキ」は長崎市の天然記念物にも指定されており、長崎市出身のアーティスト、福山雅治さんの楽曲『クスノキ』のモデルになったことでも知られています。
現在の山王神社
原子爆弾によって全てが失われた社殿は、氏子や崇敬者の尽力により1950年(昭和25年)に再建されました。現在、神社は地域の鎮守様として人々の信仰を集めると同時に、原爆の惨禍と平和のメッセージを後世に伝える「もの言わぬ語り部」として、国内外から多くの人々が訪れる場所となっています。
所在地: 長崎県長崎市坂本2丁目6-56
アクセス:
JR「浦上駅」から徒歩約10分
路面電車「大学病院」電停下車、徒歩約8分
バス「坂本町」バス停下車、徒歩約10分
山王神社は、単なる観光地ではなく、歴史の悲劇を学び、生命の力強さを感じ、そして未来の平和を祈るための、意義深い場所です。
福山雅治さんの楽曲「クスノキ」
福山雅治さんの楽曲「クスノキ」は、彼の故郷である長崎への深い想いと、平和への強い願いが込められた、非常に重要な意味を持つ歌です。この歌は、長崎市の山王神社に現存する「被爆クスノキ」 が直接のモチーフになっています。
曲の背景:モデルとなった「被爆クスノキ」
この歌のモデルとなったのは、前の会話でも触れた山王神社の境内にある樹齢500年ともいわれる大きなクスノキです。
被爆と再生の歴史: このクスノキは、1945年8月9日の原爆投下時、爆心地からわずか800メートルの至近距離で被爆しました。強烈な熱線と爆風により、枝葉は吹き飛び、幹は黒焦げになって、誰もがもう枯れてしまったと思いました。
希望の象徴へ: しかし、約2年後、焼けただれた幹から奇跡的に新しい芽が吹き出しました。その力強い生命力は、焼け野原から立ち上がろうとしていた長崎の人々に大きな勇気と希望を与え、「生命の尊さ」や「平和」の象徴として、現在も大切にされています。
「クスノキ」に込められたメッセージ
福山雅治さんは、この被爆クスノキの視点から歌詞を綴っています。ただの木の歌ではなく、壮絶な歴史を生き抜いた生命の物語として描かれています。
歌詞の意味: 歌詞には、爆風や「黒い雨」に耐え、多くの悲しみを見つめながらも、倒れずに空を目指し、深く根を張り続けるクスノキの力強い姿が描かれています。「我が魂は奪われはしない」という一節は、どんな困難にも屈しない生命の尊厳を象徴しています。
平和への願い: この歌は、長崎で生まれ育った福山さんだからこそ歌える、故郷の歴史と平和への祈りが込められた作品です。彼は「長崎で生まれ育ったソングライターとして、この歌を作らなければならないと思った」と語っています。
楽曲情報
収録アルバム: 「クスノキ」は、2014年4月2日にリリースされた11作目のオリジナルアルバム**『HUMAN』**に収録されています。
近年の活動: 被爆80年を迎える2025年に向けて、福山さんはこの楽曲を新たに編曲した**「クスノキ -500年の風に吹かれて-」**を発表するなど、「長崎クスノキプロジェクト」の総合プロデューサーとして、被爆樹木の存在を伝え、平和のメッセージを次世代に繋ぐ活動にも力を入れています。
この「クスノキ」という曲は、福山雅治さんのアーティスト活動の中でも特に、彼のルーツと平和へのメッセージが色濃く反映された代表曲の一つと言えるでしょう。
8/9午後3時5分から全国放送#福山雅治 さんが「クスノキ」に込めた
— NHK長崎放送局 (@nhk_nagasaki) August 8, 2025
メッセージがどのように広がっていったのか
『クスノキとともに
~これからの平和の話をしよう~』#NHKプラス で全国配信#NHK_MUSICGIFT の前にお楽しみください!#クスノキ_500年の風に吹かれて pic.twitter.com/ZmGYHYNwDc