段々と難しくなってきましたね🌠【夜ドラ】いつか、無重力の宙で(13)
段々と難しくなってきましたね
こんにちは
猫好き父さんです
夢をもつことはいいことだとは思いますけど
先は長そうだし
結構大変そう
ドラマ的に実際に打ち上げまでに
到達できると
面白いんだけどな
あらすじ
飛鳥(木竜麻生)たちは、かつて通っていた高校が空き教室をシェアオフィスにしていると知り、そこを人工衛星開発の拠点とすることに。元天文部の部室で、宇宙を目指す。飛鳥はひかり(森田望智)と、人工衛星を研究する和泉先生(鈴木杏)のもとを訪ね、開発のファーストステップであるBBMを試作してみることに。周(片山友希)・晴子(伊藤万理華)と勉強を進める中、彗(奥平大兼)はそんな4人の様子が気になるようで…。
出演
【出演】木竜麻生,森田望智,片山友希,伊藤万理華,奥平大兼,田牧そら,上坂樹里,白倉碧空,山下桐里,鈴木杏,【語り】柄本佑
【脚本】武田雄樹
ブレッドボード・モデル(Breadboard Model、略称: BBM)は、主に工学や科学技術の分野、特に宇宙開発や電子機器の開発プロセスで使われる、初期段階の試作品(プロトタイプ)のことです。
これは、電子回路やシステムの機能、動作原理を検証するために、机上や実験室環境で素早く、柔軟に組立てられたモデルを指します。
🍞 ブレッドボード・モデル (BBM) の目的と特徴
BBMの主な目的は、設計の妥当性を確認し、基本的な機能を実証することにあります。特に宇宙開発の文脈では、衛星やロケット搭載機器の信頼性を確保するための、最初の重要なステップとなります。
1. 目的:機能と実現性の検証
BBMは、最終製品のサイズ、形状、軽量性といった制約を無視し、純粋に回路やシステムの機能が正しく働くかを検証するために作成されます。
機能確認: 複雑な回路や新しいアルゴリズムが設計通りに動作するかを確かめます。
インターフェース検証: 異なるサブシステム間の信号やデータ通信が問題なく行えるかを確認します。
設計の修正: 問題点や欠陥を早期に発見し、設計を迅速に修正するためのプラットフォームとして機能します。
2. 特徴:柔軟性とアクセス性
非飛行モデル (Non-Flight Model): 実際に宇宙に打ち上げられることは想定されていません。
構造の簡素化: 構造や実装(配線の整理など)の複雑さは考慮されず、試験やデバッグを容易にするために、部品がむき出しで、テストポイントにアクセスしやすいように組まれます。
「ブレッドボード」の由来: この名前は、初期の電子工作で、パンを切るための木製ボード(ブレッドボード)に釘を打ち、そこに部品を直接配線していたことに由来しています。現代では、ユニバーサル基板や専用のテストベンチ上で構成されるのが一般的です。
🔋 その後の開発モデルとの比較
BBMは、製品開発の初期段階(設計のアイデアを形にする段階)にあたります。その後に続く主要な開発モデルは以下の通りです。
モデル名 | 略称 | 目的 | 特徴 |
ブレッドボード・モデル | BBM | 機能と動作原理の検証 | 柔軟性最優先。最終形状は無視。 |
エンジニアリング・モデル | EM | 環境試験への耐性検証 | 最終製品に近い構造。振動・熱などの環境試験を実施。 |
フライト・モデル | FM | 実際に飛行させる最終製品 | 全ての仕様を満たし、厳格な認定試験をクリアした製品。 |
BBMの段階で機能的な問題点を解決しておくことで、その後のEMやFMといったコストと時間がかかるモデルでの手戻りを大幅に減らすことができます。
エンジニアリング・モデル(Engineering Model、略称: EM)は、主に宇宙開発や航空宇宙分野において、衛星や搭載機器の開発プロセスで作成される試作モデルの一つです。🛠️
これは、初期の**ブレッドボード・モデル(BBM)**で機能が確認された後に、**実際に宇宙で使用されるフライト・モデル(FM)**の設計や製造、環境試験の手順を確立するために作られます。
🚀 EMの目的と役割
EMの最も重要な目的は、機器が過酷な打ち上げ環境や宇宙空間の環境に耐えられるかを徹底的に検証し、最終的なフライト・モデルの設計にフィードバックすることです。
環境試験の実施:
振動・衝撃試験: ロケット打ち上げ時に発生する強い振動や衝撃に耐えられるかを確認します。
熱真空試験: 宇宙空間の極端な温度変化と真空環境で、機器が正常に動作するかを検証します。
電磁環境適合性(EMC)試験: 機器から発生する電磁ノイズが他の機器に悪影響を与えないか、また外部のノイズに影響されないかを確認します。
設計の確定と手順の確立:
EMは、フライト・モデルとほぼ同じ構造、部品、製造技術を用いて製作されます。これにより、最終的な設計を確定し、製造手順(組み立て、検査、試験)を確立・習熟するための練習台となります。
インターフェースの検証:
衛星本体やロケットとの電気的・機械的なインターフェースが、実際の飛行条件に近い状態で正しく機能するかを検証します。
🔧 BBMとFMとの違い
開発プロセスは、通常、機能検証を目的とするBBMから始まり、EMを経て、最終的なFMへと進みます。
モデル名 | 略称 | 主な目的 | 構造・部品の近似性 | 実施する試験 |
ブレッドボード・モデル | BBM | 基本的な機能の動作原理検証 | 低い(機能優先) | 機能試験のみ |
エンジニアリング・モデル | EM | 環境耐性と製造プロセスの確認 | 高い(FMとほぼ同じ) | 振動、熱、EMCなどの環境試験 |
フライト・モデル | FM | 実際に宇宙へ打ち上げられる製品 | 完全に一致 | 最終的な受け入れ試験 |
EMは、実際に宇宙へは行きませんが、FMが安全に機能するために地上で最も厳しい試練を受ける、非常に重要なモデルです。EMでの試験結果をフィードバックすることで、FMの設計が最終的に「認定」されます。
フライト・モデル(Flight Model、略称: FM)は、宇宙開発プロジェクトにおいて、実際にロケットに搭載され、宇宙空間へ打ち上げられて使用される最終的な製品モデルのことです。🚀
これは、開発プロセスにおける他のすべての試作モデル(ブレッドボード・モデルやエンジニアリング・モデルなど)の試験と検証を経て、設計が完全に承認された後に製造されます。
🛰️ フライト・モデルの目的と重要性
FMは、プロジェクトの最終目標、つまり「宇宙でミッションを達成する」という目的を直接担う存在です。
ミッションの遂行:
打ち上げから軌道上での運用、ミッション機器による観測や実験まで、設計されたすべてのタスクを実行します。
最高レベルの品質と信頼性:
開発された中で最も高い品質と信頼性を持つように、厳格な品質管理と検査を経て製造されます。これは、一度打ち上げられると修理が極めて困難になるためです。
認定と適合性の証明:
構造、部品、製造プロセス、機能のすべてが、先行する**エンジニアリング・モデル(EM)**で確立された基準と、宇宙環境の要求事項に完全に適合していることが証明されます。
🛠️ FMの製造と試験プロセス
FMの製造と試験は、EM段階で得られたすべての知見と手順に基づいて、極めて厳格に行われます。
1. 構造と部品
FMは、EMと完全に同一のインターフェース、質量、サイズ、および電気的・機械的特性を持つように設計・製造されます。使用される部品は、宇宙環境での使用が保証されたフライト認定部品(スペースグレード部品)であり、製造工程も厳しく管理されます。
2. 受け入れ試験(Acceptance Testing)
EMのような過酷な破壊的な環境試験(設計が限界を迎えるまで追い込む試験)は行わず、FMでは機器が仕様を満たしていることを確認するための受け入れ試験(環境ストレスを課すが、機器を危険にさらさないレベル)が行われます。
機能試験: すべての機能が正常に動作することを再度確認します。
振動・音響試験: 打ち上げ時の環境を模擬した振動や音響に短時間さらし、故障がないことを確認します。
熱真空試験: 宇宙空間の熱サイクルと真空を模擬し、機器が耐えられることを確認します。
この受け入れ試験をクリアし、すべての文書とデータが承認された後、初めてFMはロケットへの搭載準備が整います。
要するに、フライト・モデルは、長期間にわたる開発の努力と、数多くの試験を経て選ばれた、宇宙へ行く資格を持つ唯一のモデルです。
ブレッドボード・モデル(BBM)、エンジニアリング・モデル(EM)、フライト・モデル(FM)それぞれに必要な平均的な期間は、衛星の規模や複雑性、プロジェクトの組織体制(大学、ベンチャー、大手メーカーなど)によって大きく変動します。
しかし、特に**超小型人工衛星(CubeSatなど)**を念頭に置いた場合、おおよその目安となる期間は以下の通りです。
📅 各モデルの開発期間の目安(超小型衛星の場合)
超小型衛星の場合、全体で1年半〜3年程度の開発期間のうち、各モデルの準備と試験に費やされる期間の目安です。
モデル | 開発期間の目安 | 主な作業内容 | 備考 |
ブレッドボード・モデル (BBM) | 3〜6ヶ月 | 部品の選定、基本的な機能の回路設計、机上での動作原理の確認、ソフトウェアの基本実装。 | 開発の初期段階。比較的短期間で集中的に実施されます。 |
エンジニアリング・モデル (EM) | 6〜12ヶ月 | FMとほぼ同じ構造での製作、環境試験(振動、熱真空など)、設計へのフィードバック、製造手順の確立。 | 最も時間がかかる段階の一つ。厳しい環境試験を何度も繰り返すため、期間が長くなる傾向があります。 |
フライト・モデル (FM) | 6〜9ヶ月 | 最終部品の調達、厳格な製造・組み立て、受け入れ試験(Acceptance Testing)、打ち上げ前の最終調整。 | 製造はEMと並行して進むこともあります。試験はEMより短期間ですが、品質管理は最も厳格です。 |
開発期間に影響を与える要因
衛星の規模と複雑性: 搭載するミッション機器が多いほど、EMやFMの試験項目が増え、期間が長くなります。
技術成熟度 (TRL): 使用する技術の成熟度(実績)が低い場合、BBMやEM段階での検証に時間がかかります。
部品の調達: 宇宙グレードの部品は調達に時間がかかることが多く、FMの製造期間に影響します。
試験設備の利用状況: 外部の振動試験設備や熱真空チャンバーの予約状況が、EMのスケジュールを左右することがあります。
これらの期間はあくまで目安であり、スケジュールが厳しいベンチャー企業などでは、これらのモデル開発を部分的に並行して進めることで、全体期間を短縮する努力がなされます。
人工衛星や宇宙機の開発ライフサイクルは、一般的にいくつかの主要なフェーズに分けられます。ブレッドボード・モデル(BBM)、エンジニアリング・モデル(EM)、フライト・モデル(FM)は、このサイクルのうち**「設計・製造・試験」**という技術的な核心部分にあたります。
開発ライフサイクル
開発ライフサイクル全体は、以下の5つの主要フェーズで構成されます。
1. 概念設計・定義フェーズ(Phase A: Concept & Definition)
この最初の段階では、「なぜ衛星を作るのか」「何を達成したいのか」というミッションの目的を明確にします。
目標設定: ミッションの要求(求める性能、観測頻度など)を定義します。
概念検討: 複数の実現可能な設計案を比較検討し、最も実現性が高い技術や運用方法を選定します。
要求定義: 衛星の具体的なシステム要求(質量、電力、データレートなど)を確定させます。
2. 基本設計フェーズ(Phase B: Preliminary Design)
概念設計で決まった要求に基づき、具体的な設計を進める段階です。
システム設計: 衛星の各サブシステム(電源、通信、姿勢制御、構造など)の構成を詳細に決定します。
部品選定: 使用する主要な部品や技術を選定し、その性能や入手性を評価します。
プロトタイピング(BBMの開始): 複雑な機能や新しい技術について、**ブレッドボード・モデル(BBM)**を製作し、机上で基本的な機能と動作原理が正しいことを確認します。
3. 詳細設計・製造フェーズ(Phase C/D: Detailed Design & Manufacturing)
設計を完成させ、実際のハードウェアの製造と試験を進める、開発の中核となる期間です。
詳細設計の完成: 各サブシステムの設計図面、インターフェース仕様を確定させます。
エンジニアリング・モデル(EM)の製作と試験: 最終製品と同じ構造でEMを製作し、振動、熱真空、EMCなどの過酷な環境試験を実施し、設計の認定(Qualification)を行います。
フライト・モデル(FM)の製造: EMでの認定が完了した後、その設計と製造手順に基づき、実際に宇宙へ打ち上げられる**フライト・モデル(FM)**を製造します。
4. 打ち上げ・初期運用フェーズ(Phase E: Launch & Early Operations)
製造されたFMがロケットに搭載され、宇宙空間でミッションを開始するまでの重要な段階です。
FMの受け入れ試験: FMに対し、打ち上げに耐えうる品質を保証するための最終的な受け入れ試験(Acceptance Test)を実施します。
射場作業: FMをロケットのペイロードフェアリング(衛星格納部)に格納し、ロケットに結合する作業(インテグレーション)と最終チェックを行います。
打ち上げ: ロケットの打ち上げと衛星の分離。
初期運用(LEOP): 軌道投入直後、衛星の健全性を確認し、太陽電池パドル展開や初期通信設定などを行い、衛星を安全なミッション運用状態へ移行させます。
5. 運用・廃棄フェーズ(Phase F: Operations & Disposal)
衛星がミッションを遂行し、最終的に軌道から安全に離脱する段階です。
定常運用: 計画に従ってミッションデータ取得や姿勢制御などを行い、衛星の維持管理を行います。
ミッション終了: 衛星の寿命が尽きた、またはミッションが完了した時点。
廃棄(デオービット): 宇宙デブリとならないよう、国際的なガイドラインに基づき、衛星を安全な軌道(通常は低軌道)へ移動させるか、大気圏に再突入させて燃焼・廃棄します。
【最新話 配信中】#夜ドラ いつか、無重力の宙で
— NHK大阪放送局 (@nhk_osaka_JOBK) September 29, 2025
≪超小型人工衛星≫で宇宙を目指す!30代女性たちの2度目の青春物語。
月~木 夜10:45~[NHK総合]
<出演>#木竜麻生 #森田望智 #片山友希 #伊藤万理華 #奥平大兼 ほか
▼配信はこちらhttps://t.co/aL7kGzDPmQ
前回までのいつか、無重力の宙で
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