1960年代の女性の雇用状況

こんにちは

猫好き父さんです

今と違って

女性の権利が守られていない

厳しい時代でした

画像は公式からの引用です

あらすじ

嵩（北村匠海）が書いた詞にたくや（大森元貴）がメロディーをつけて生まれた「手のひらを太陽に」は、「みんなのうた」でも紹介され、子どもたちに広く歌われるように。そんな中、八木（妻夫木聡）から逃げずに漫画を描くよう言われた嵩は、久しぶりに漫画を描こうとするが、なかなか筆が進まず、漫画家として壁にぶち当たっていた。そしてのぶも、社会の壁にぶち当たる。のぶが肩を落として帰宅すると、中から女性の声が！！

出演

【出演】今田美桜，北村匠海，河合優実，原菜乃華，高橋文哉，大森元貴，久保史緒里，田中俊介，西村雄正，齊藤友暁，堀口真帆，岡本望来，戸簾愛，番家玖太，妻夫木聡

【作】中園ミホ

1960年代の女性の雇用状況

1960年代の日本は、高度経済成長期にあたり、人手不足を背景に女性の社会進出が大きく進みました。しかし、その働き方は現代とは大きく異なり、「寿退社」が当たり前とされる性別役割分業の考え方が根強く残っていました。

1. 雇用状況と労働力率

女性雇用者数の増加: 1960年代を通じて、女性の雇用者数は大幅に増加しました。特に非農林業分野での就労が増え、経済成長を支える重要な労働力となりました。
M字カーブ: 1960年代の女性の年齢別労働力率を見ると、結婚・出産期にあたる20代後半から30代にかけて労働力率が大きく低下し、子育てが一段落した40代以降に再び上昇するという**「M字カーブ」**が顕著でした。これは、結婚や出産を機に退職する「寿退社」が一般的であったことを示しています。
専業主婦の増加: 夫の収入だけで家計を支えられるようになった世帯が増えたため、「専業主婦」というライフスタイルが社会的に確立し、多くの女性が家庭に入るようになりました。

2. 職業事情とトレンド

1960年代の女性の主な職業は、事務職、販売員、工場労働者など、特定の職種に集中していました。

事務職 (OL):
- "Office Lady" という言葉が定着し、企業の一般事務職として働く女性が増えました。
- 仕事内容は、電話応対、書類作成、来客対応など、補助的な業務が主でした。
- 若い女性の仕事と見なされ、結婚すると退職するのが一般的でした。
工場労働者:
- 紡績工場や電機メーカーなどの工場で、単純労働に従事する若い女性が多くいました。
- 彼女たちの多くは地方から集団就職で上京し、寮生活を送るなど、経済を支える重要な担い手でした。
専門職と新たな職業:
- 大学進学率の上昇に伴い、女性教員、看護師、栄養士などの専門職に就く女性も増え始めました。
- 高度経済成長と情報化の萌芽の中で、キーパンチャー（パンチカードにデータを入力する専門職）のような新しい職業も登場し、多くの女性が従事しました。

3. 社会的背景と課題

性別役割分業: 「男性は仕事、女性は家庭」という性別役割分業の考え方が社会全体で非常に強固でした。女性が働くことは、結婚までの「腰掛け」と見なされることが多かったです。
雇用差別: 企業は女性を雇用する際、結婚や出産を機に退職することを前提としていました。昇進や責任ある地位への道はほとんどなく、賃金も男性より低いことが一般的でした。
パートタイム労働: 家事や育児の合間に働く既婚女性が増え、「パートタイマー」という働き方が広まりました。しかし、パートの労働条件は劣悪なことも多く、非正規雇用の拡大は、後の時代に新たな課題を生むことになります。

1960年代は、女性が労働市場に本格的に進出し始めた一方で、その働き方や社会における役割は、依然として男性のそれとは明確に区別されていました。現在の男女雇用機会均等法（1986年施行）のような制度がなかった時代であり、後の時代の女性の働き方につながる様々な問題と変化の萌芽が見られた時期でした。

肩たたき

仕事における「肩たたき」とは、一般的に会社が従業員に対して退職を促す行為を指す俗語です。正式には「退職勧奨（たいしょくかんしょう）」と呼ばれます。

「肩たたき」とはどういうことか 🤝

意味合い: 直接的に「クビだ」と解雇を言い渡すのではなく、「このままでは会社の業績が厳しい」「あなたのスキルが当社のニーズと合わなくなってきた」「新しいキャリアを考えた方が良いのでは」といった遠回しな表現や、部署異動、業務内容の変更などを通じて、従業員に自主的な退職を促すものです。
目的: 会社が人員削減や組織再編を行う際に、解雇という手段を避けて円満に雇用関係を終了させたいと考える場合によく用いられます。解雇は法律による厳しい規制があり、会社にとってリスクが高い（不当解雇と判断される可能性がある）ため、退職勧奨が選択されることがあります。
対象: 経営不振によるリストラ目的で行われることもあれば、個々の従業員のパフォーマンス不足、協調性の欠如、あるいは年齢構成の偏りを解消するためなど、様々な理由で行われます。

「肩たたき」（退職勧奨）の法的性質と注意点 ⚖️

退職勧奨は、あくまで**会社から従業員への「お願い」や「提案」**であり、強制力はありません。

拒否する権利: 従業員は、退職勧奨に応じる義務は一切ありません。拒否すれば、会社は強制的に退職させることはできません。
合意による退職: 退職勧奨によって退職が成立するのは、労使双方の合意があった場合のみです。従業員が退職に同意し、退職届を提出することで、合意解約（会社都合退職や自己都合退職として処理される）となります。
解雇との違い:
- 解雇: 会社が一方的に雇用契約を終了させることで、労働基準法や労働契約法により厳しく規制されています（客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要など）。
- 退職勧奨: 従業員の自由な意思決定に基づく退職を促す行為であり、法的な解雇規制は直接適用されません。
違法性: 退職勧奨自体は合法ですが、その手段や方法が社会的相当性を逸脱すると違法になる可能性があります。
- 退職強要: 執拗な勧奨、脅迫的な言動（「辞めなければ〇〇するぞ」）、嫌がらせ（不当な配置転換、隔離など）は、退職強要とみなされ、不法行為として損害賠償請求の対象となることがあります。
- 特定の理由による勧奨の違法性: 男女雇用機会均等法や育児・介護休業法、労働組合法に反する理由（例：女性だから、育休を取ったから、組合員だから）での退職勧奨は違法です。
優遇措置: 会社は、退職勧奨に応じてもらうために、通常の退職金に上乗せして割増退職金を支給したり、再就職支援を行ったりするなどの優遇措置を提示することがよくあります。これは、従業員が自主的な退職に応じるインセンティブとなるためです。

「肩たたき」を受けた場合の対処法 💡

もし、会社から「肩たたき」を受けた場合は、以下の点を考慮し、慎重に対応することが重要です。

その場で即答しない: 慌てて返事をせず、「一度検討させてほしい」と持ち帰りましょう。
理由と条件を確認する: なぜ退職を勧奨されるのか、退職した場合の条件（退職金の上乗せ、再就職支援など）はどうなるのかを具体的に確認しましょう。
記録を残す: 退職勧奨の面談内容、日時、担当者、提示された条件などを記録しておきましょう。後々のトラブルになった際の証拠となります。
拒否することも可能であることを認識する: 退職勧奨に応じるかどうかは、あなたの自由な意思にかかっています。
専門家に相談する: 不安な場合や、会社側の対応に疑問がある場合は、労働組合、弁護士、労働基準監督署、ハローワークなどの専門機関に相談することを検討しましょう。

「肩たたき」は、従業員にとって非常にデリケートでストレスの大きい状況ですが、自身の権利を理解し、冷静に対応することが重要です。

1960年代の日本における女性の「肩たたき」

1960年代の日本における女性の「肩たたき」は、現代とは異なる独特の事情がありました。この時代は、高度経済成長期の真っただ中で女性の社会進出が進んだ一方で、「結婚したら会社を辞めるべき」という**「寿退社（ことぶきたいしゃ）」の慣行が強く根付いていた**からです。

1. 「寿退社」を前提とした雇用

当時の多くの企業は、女性を雇用する際に**「結婚したら退職する」ことを前提**としていました。これは、女性の仕事が結婚までの「腰掛け」と見なされていたためです。

募集・採用: 大卒女性の採用が限られていたこともあり、多くは高卒の若い女性が事務職や工場労働者として採用されました。企業側は「女性は結婚後に辞めるので、人件費が安く済む」と考えていました。
退職の強要: 一部の企業では、結婚を機に退職を約束させる念書を書かせていた例もありました。実際に結婚後に退職を促され、訴訟に発展したケースも存在します。これは、退職勧奨が合法かどうかの議論の先駆けとなりました。

2. 「肩たたき」の具体的な状況

1960年代の女性に対する「肩たたき」は、以下のような形で行われることが一般的でした。

結婚や妊娠を理由にした退職勧奨: 女性が結婚・妊娠を報告すると、上司から「おめでとう、でももうそろそろ辞めてもらわないと」といった形で退職を促されることがありました。これは、現在の法律では違法な行為とみなされます。
寿退社へのプレッシャー: 直接的な退職勧奨でなくても、職場や社会全体に「結婚したら家庭に入るのが幸せな女性の姿」という価値観が浸透していたため、女性が自主的に退職するよう暗黙の圧力がかかっていました。

3. 社会的背景

このような状況の背景には、高度経済成長期ならではの社会構造がありました。

性別役割分業の定着: 夫は外で働き、妻は家庭を守るという性別役割分業が最も明確に定着した時代です。家電製品の普及により家事の負担が軽減され、男性の賃金が上昇したことで、専業主婦として家庭に入るライフスタイルが女性の「理想像」とされました。
女性の労働力としての位置づけ: 女性は、男性の補助的な役割を担う一時的な労働力と見なされ、昇進や責任あるポストに就く機会は極めて限られていました。

現代では、男女雇用機会均等法（1986年施行）をはじめとする法整備が進み、結婚や妊娠を理由とした退職勧奨は違法とされています。しかし、1960年代には、このような行為が半ば慣習的に行われており、それが当時の女性の「肩たたき」事情を象徴するものでした。

🏃‍♀️#きょうのあんぱん🖌

のぶは、上司から肩叩きされ、会社を去ることになりました。

そんなのぶに嵩は…

「今までは苦労をかけたけど、もう大丈夫だから。今度は僕が頑張るから」

「…うち、苦労らあていっぺんも思うたことない…」#今田美桜 #北村匠海 #朝ドラあんぱん pic.twitter.com/4OrVkzlZUS
— 朝ドラ「あんぱん」公式 (@asadora_nhk) August 18, 2025